2009年7月13日月曜日

Millennium

Steig Larsson (ステイーグラーソン) による 3部作シリーズ.
日本では早川書房から翻訳版が出版されており,先週末 (7/10) にようやく 3 を購入して読み始めたところです.最初はどこかの書評で絶賛されていたのを覚えていて本屋さんで何か読むものをと探しているときに思い出し,4月頃に 1 (The Girl with the Dragon Tattoo) から読み始めました.今は最後の佳境のところに差し掛かっています.

舞台が Sweden で登場人物も一部耳慣れない (見慣れない) 名前が多かったりと当初は違和感もありました.これ,翻訳もフランス語版から日本語に訳して原本と調整というやり方をされたんですね.そういえば,海外翻訳の多い村上春樹のものもそういう訳し方が多いと何かで読みましたが,変換の変換みたいな訳し方だと結構微妙なニュアンスとかが伝わらなかったりしませんかね.Millennium の場合は話の筋自体が面白いのでぐいぐい読めますが.以前,米国の方と小説の話をしていて,三島由紀夫の The Sea of Fertility tetralogy (豊饒の海4部作) が好きだと言っていたのですが,私もそのあと読みましたが,これはちょっと読みにくいんではないかと思いました.まだ3部 (暁の寺) までしか読了していないのですけれども.話の筋というより人の心の中と人間関係が中心の物語ですし,まぁ外国の方には新鮮かもしれませんが.春の海 (1部) は映画化もされましたが,面白かったと思います.

さて,話を Millennium に戻します.1 は分類としてはミステリですかね.離島 (といってもそんなに離れていない) の密室での事件を数十年後に解決する,というのが大筋です.謎解きは明かされる前に何となくわかりましたが,全体としてはなかなか良くできています.Sweden はお金の単位はクローナ (Krona) なんですね,お金の金額が時々出てきますが,感覚がちょっと分かりづらかったです.13倍くらいすると日本円になるみたいです.本国では映画化もされたみたいで,予告編を某動画サイトでみましたが,なかなか面白そうな感じです.


2 (The girl who played with fire) は分野としてはサスペンス,といったところでしょうか.今回は Lisbeth Salander を中心にその過去の因縁に関わる現在の事件について追う,みたいな感じです.終わり方がやや唐突的でありましたが,3 (La reine dans le palais des courants d'air, 英語版の出版はまだみたいでこれはフランス語の副題,邦題は 眠れる女と狂卓の騎士) はその直後からはじまりますので,2と3は明らかに続き物です.1と2の間には時間的に半年から1年間が空いていますが.



3 は旅行中に読破しました.なかなか面白かったです.1Q84 も異国で読み終えましたが.こちらも分類としてはサスペンスでしょうか.なんだかんだで振り出しに戻る,みたいな流れになります.三部作を通してそれぞれがうまく繋がっていて,最初から三部作を意識して作ったような構成になっています.本当にそうかもしれませんが.しかし,残念ながら作者の Steig Larsson さんはその後に急死されてしまいましたので,続きはありません.

2009年7月6日月曜日

iPhone 3GS

遅ればせながら iPhone 3GS を購入しました.
J-Phone 時代からの利用者なのですが,携帯電話そのものにはあまり興味が無く,よく不携帯電話などと揶揄されておりましたがそれでも 2年ほど前に買い替えた機種がようやく 26ヶ月を迎えて機種交換 (買い増しというらしいですが) となりました.
携帯電話 (これこそが今や PC, Personal Computer だとは思うのですが) を積極的に利用しないのは,貧相な User Interface が,古くからの PC, Work Station (もはや死語?) 利用者の私にはとても耐えられないというのが大きな理由でした.2年前に買い替えたのも相方の携帯が壊れかけていたのが理由で今回も同様でした.最近は USIM カードを差し替えれば本体を変えることができるので,これまで使っていたものを相方に渡して,(密かに) わたしが機種交換した,という構図でした.



何が使いたかったというと,実は産經新聞.別に新聞はどこでもよくて,たまたま産經新聞が無料で読める Apps を提供していたからなのです.日々家に溜まり続ける新聞に嫌気がさして購読しなくなってから随分たちますが,やはり日々の出来事を活字で読みたいと思うわけです.
読みたければ駅で買えばよいのですが,嫌なのは手がインクで汚れること,あるいは汚れる感じがすること.潔癖性というわけじゃないのですが,飛行機に乗ったときも感じるのですが気軽に手が洗えない密閉された空間で新聞を読むのは何となく嫌だなぁと思っていました.
また,紙媒体は資源の無駄ですし (古紙再生に貢献しているという面はあるかもしれませんが) 新聞なんて活字がほとんどですから情報量としてもたかがしれているわけなので,KIOSK とかで memory card なんかでえいっと読み込めるようにしてしまえばいいんじゃないかとずっと思っていました.
そこで iPhone です.いまのところ購読料も無料という太っ腹です.画面は新聞を閲覧するには小さいとは思いますが,touch でスクロールもできますしなかなか便利です.難点は地下鉄にはいったりするとまわりが暗いのに画面が明るすぎるのか,それともずっと見ているせいか若干目が疲れることです.歳のせいかもしれませんが.