今回はちょっと話題をがらりと変えて,今月行われた参議院選挙で思うことを幾つか.
日本の議会制度は,衆議院と参議院の二院制であることは,多分小学校で習うことだと思いますが,とりあえず二院制を維持するという前提で,現在の仕組みに対しての問題点が幾つか指摘されています.例えば以下のようなことです.
1. 参議院は衆議院の Carbon Copy ではないのか
2. 大した仕事をしているように見えない人もいる,定数が多すぎるのではないか
3. 一票の格差が大きすぎるのではないか
あたりです.先日,ふと思ってこれらを解決できそうな新しい選挙制度の方法を思いつきましたので,忘れないようにメモしておきいます.
まず,3. の格差の問題について.既に一票の格差を考える会というWebがあるようで,それらよれば参議院では 5.01倍の格差,衆議院でも2倍を超えています.選挙の度に何度も訴訟がおこされている通り,一般の感覚としても異常な状態にあると思います.まず結論からですが,衆議院および参議院の選挙制度を以下にしてみては如何でしょうか.
a. 参議院は現在の比例代表部分のみ,例えば 3年毎に 50議席づつ改選 (全部で 100議席)
b. 衆議院は都道府県別の中選挙区制に戻して (複数定数区は中で小選挙区になるよう区分してもいいけど),最小単位を 1 として,2倍を超えない範囲で最小単位の何倍かで定数を決める.
です.
今年の7月の参議院選挙での都道府県別の有権者数のデータによれば,都道府県別で最も有権者数の少ない地域は,鳥取県の492,867人でした (在外者数はとりあえず除く).これを基準値とすると,2倍を超えない範囲では,東京都が21, 大阪と神奈川がそれぞれ14, 愛知と埼玉が 11 という結果になります.全体の定数を合計すると 190 となり,なかなか妥当な定数になるのではと思います.これを衆議院の定数としてしまいます.毎回選挙の度に定数が変わる可能性が高いですが,まぁそれほど大きな問題ではないでしょう,きっと.2倍弱でも開きが大きい,ということであれば,例えば今回の計算でも最大で約1.99倍の差ができてしまいましたので (鳥取と山形),例えば四捨五入するとしても,定数は 205 です.勿論,人口格差が広がれば,定数は極端に増える可能性は否定できませんが,そこは政治努力で何とかするということで.
よく考えれば,最初に提示した 3つの問題点を a, b の二方式である程度現実的に解決できるはずです.現在の選挙制度成立の背景を全て把握しているわけではないので,何か大事な部分を考慮していない可能性はありますが,とにかく目の前の大きな問題を変える技術的な方法として,提案しておきます.
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